昨年末に出たiOSプログラミング第2版が結構良いと思っているので紹介します。全体的にプロのiOS開発者を養成するための教科書として作られた感じがある良書です。
以前はオライリーから出ている本が良いと思っていたのですが、iOS 3ベースで書かれているのでだいぶ古くなってしまっていました。この本は最新のiOS 5…ではなくてiOS 4.3ベースですが、きちんと内容としては現在でも通用するものになっていると思います。以下、良いと思うところを書き出してみます。
- まずアプリを作ってみて、それを解説するスタイルになっている
- 網羅的、UIKitでできることはほとんど書いてある
- きちんとUIView, CALayer, CoreData等がカバーされている
- 設計方針についてもきちんと書かれている
- Cocoa的な設計、コーディングスタイルが解説されている
- Delegate, Target Action, Blocks, など多彩なコールバック手法について用途とベストプラクティスきちんと解説されている
- 開発ツールにも触れられている
- Xcode、ドキュメントの引き方、Instrumentsについてもきちんと解説されている
原書は2011年7月に発売されたようなので、iOS 5のARCやStoryBoardについては解説されていないのが残念ですが、タイミングを考えると仕方ないでしょう。4月には原書版が3rd Editionになるようなので、恐らくその辺りの内容が盛り込まれるものと思います。(どうせ6月のWWDCでまたいろいろ変わるので、3rd Editionを待ってもそんなに良いことはなさそう)
自分が知っている中では現時点で一番良い入門書だと思います。はてなでは先月からこの本を使ってアプリ開発未経験者向けの勉強会を始めました。なかなか濃い内容なので大変ですが、きちんと読んでコードを書いていけば大抵のアプリは作れるようになると思うので、がんばって完走したいところです。
というわけで、多少ハードコアでもきちんと解説されている方が好きな方にオススメです。